0.5ミリの金線を差し込んで

左画像の赤い矢印位置の爪が折れて無くなっています。
青矢印位置の爪はすり減って短くなっています。

宝石を元どおりの状態に石留めするためにはどのようにするか、といいますと、
中央画像のように、折れた爪の位置にドリルで穴を開けます。

この場合は0.5ミリの丸線の入る穴です。
横の宝石には触れないように細心の注意を払って作業します。

そして右画像の緑矢印のように、K18の丸線を穴に差し込んで、このあとロウ付けして爪を再生します。

穴を開けて地金を差し込んでロウ付けするのは、ロウ付け面積を広くして丈夫にくっつけるためです。
これをしないと、金線の爪を曲げ倒す時に力に負けてまたポキンと折れてしまいます。
折れた面にそのまま金線をロウ付けするよりもかなり面倒な加工作業ですが、必要なことです。

ささくれたバリが出ているところは、きれいに掃除します。
すり減って短くなっている爪は取り去ってしまって、新しく長いK18丸線をロウ付けします。

このような方法で加工したりもします。